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春と修羅 「告別」

2013.02.18 01:45|冬に咲く花
椿2


♪Oscar Peterson - Hymn to Freedom


宮沢賢治の「春と修羅」の「告別」という詩が大好きです。
はじめて読んだのは、ずいぶん昔で、ただ号泣してしまいました。
年に何度か、この詩に会いたくなって読み返します。

この詩を読むと、思わず、「宮沢賢治」ではなく「賢治先生」
と呼びたくなります。
この詩に感銘を受けた人は皆、彼の教え子ということになる
のかもしれません。 (=^ェ^=)





告別


おまえの バスの三連音が

どんなぐあいに鳴っていたかを

おそらくおまえは わかっていまい

その純朴さ希みに充ちたたのしさは

ほとんどおれを草葉のように震わせた

もしもおまえがそれらの音の特性や

立派な無数の順列を

はっきり知って自由にいつでも使えるならば

おまえは辛くてそしてかがやく天の仕事もするだろう

泰西著名の楽人たちが

幼齢 弦や鍵器をとって

すでに一家をなしたがように

おまえはそのころ

この国にある皮革の鼓器と

竹でつくった管〔くわん〕とをとった

けれどもちょうど おまえの年ごろで

おまへの素質と力をもっているものは

町と村との一万人のなかになら

おそらく五人はあるだらう

それらのひとのどの人もまたどのひとも

五年のあいだにそれを大抵無くすのだ

生活のためにけづられたり

自分でそれをなくすのだ

すべての才や力や材といふものは

ひとにとどまるものでない

ひとさへひとにとどまらぬ

云わなかったが、

おれは四月はもう学校に居ないのだ

恐らく暗くけはしいみちをあるくだらう

そのあとでおまえのいまのちからがにぶり

きれいな音の正しい調子とその明るさを失って

ふたたび回復できないならば

おれはおまえをもう見ない

なぜならおれは

すこしぐらいの仕事ができて

そいつに腰をかけてるような

そんな多数をいちばんいやにおもうのだ

もしもおまえが

よくきいてくれ

ひとりのやさしい娘をおもうようになるそのとき

おまえに無数の影と光の像があらわれる

おまえはそれを音にするのだ

みんなが町で暮らしたり

一日あそんでいるときに

おまえはひとりであの石原の草を刈る

そのさびしさでおまえは音をつくるのだ

多くの侮辱や窮乏の

それらを噛んで歌うのだ

もしも楽器がなかったら

いいかおまえはおれの弟子なのだ

ちからのかぎり

そらいっぱいの

光でできたパイプオルガンを弾くがいい



椿


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ジャンル:写真

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(´・ω・`)
散歩しながら写真を撮ってます。ほとんどが近所で撮ったものです。
遠く離れたところに行かなくても、身近な生活の中に、探し出せば美しい光景がある…という事を知ってほしいからです。
どんな地域に住んでいても、カメラの眼があれば発見する楽しさがあります。

長い間患っていた脳脊髄液減少症は、ほぼ治って元の状態に戻ってきました。
髄液漏れが治っても、症状が残っている…という方もおられるとは思いますが、諦めずにいきましょう。
(*´ω`*)

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